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10月, 2022の投稿を表示しています

NHK国際ニュースナビに、日本人の “ウクライナへの恩返し”

  https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/feature/2022/10/27/25744.html     NHKウェブサイトの国際ニュースナビに10月27日、“「苦しんでいるのに知らん顔はできない」ウクライナへの恩返し”  の見出しで一般社団法人ウクライナ人道支援ジャクユーサポート葛西孝久代表理事がとり上げられた。ロシアの軍事侵攻をウクライナのキーウで迎え、現地の人たちや避難先のポーランドの人々にも助けられて日本に帰国、帰国後は少しでも恩返しをしたいとウクライナ避難民の援助、支援事業に乗り出した葛西代表のこれまでのウクライナとの関わりをまとめ、レポートしている。  レポートでは、最後に一般社団法人のウェブサイト「ジャクユーサポート」でウクライナ情報を発信するとともに寄付を募っていることも紹介。「ウクライナで暮らしていたときにサポートしてもらったこと、避難する中で助けてもらったこと。そうしたことへの感謝は、ずっと忘れません。この思いを大切にして、少しでもウクライナのためになることをしていきます」という葛西代表の言葉で結んでいる。 jakuyu.com

岩波文庫から『シェフチェンコ詩集』

    ウクライナの国民的詩人と呼ばれるタラス・シェフチェンコの詩10篇を集めた『シェフチェンコ詩集』が10月14日、岩波文庫から発刊された。シェフチェンコは1843年から45年までの3年間に執筆した22篇の詩を手稿集『三年』に収録しているが、今回の詩集はこの手稿集から10篇を選んで訳出されたもの。編訳者は2018年に『シェフチェンコ詩集 コブザール』の訳を行い、群像社から出版した藤井悦子氏。定価858円。  手稿集『三年』は10年間の流刑を背負う原因となった作品集であり、生前はもちろん死後も長い間出版は許可されなかったという。文庫カバーの表紙では、「静けさにみちた世界 愛するふるさと/わたしのウクライナよ。/母よ、あなたはなぜ/破壊され、滅びゆくのか。」と詩『暴かれた墳墓』の冒頭部を紹介、「理不尽な民族的な抑圧への怒りと嘆きをうたい--。帝国ロシアに対する痛烈な批判、同郷人への訴え、弱者に寄せる限りない慈しみが胸にせまる」と書いている。まさに現在のロシアの理不尽な軍事侵攻に対するウクライナ国民と怒りと嘆きに通じるものがある。  解説によると、キーウ大公国が13世紀に解体したあと、荒野と化していたウクライナの地にコサックが住み着き、自衛のための軍隊を組織した。この武装集団が自覚的な民族集団へと変貌、正教の教育機関が設立されてキーウが地域の一大文化センターとなった。しかし、コサックは国家として独立していなかったため、ポーランドに軍事力を提供していた。ポーランド支配が厳しくなったことに反発、当時のコサックの首領フメリニツキィの指揮のもと、1648年に対ポーランド戦争が始まった。苦戦を強いられる中で1654年にロシアとの間に保護条約を結び、ロシアの庇護下に入った。それから13年後にロシアはポーランドと条約を結び、ドニプロ右岸はポーランド、左岸はロシアと主権を相互に認め合い、ウクライナの独立は失われた。  ウクライナの苦難の歴史がフメリニツキィの愚かな選択に始まったというシェフチェンコの批判は、詩『暴かれた墳墓』から始まったという。この詩ではウクライナを売り渡したフメリニツキィ、ウクライナを支配するロシア人、そのロシア人を助ける愚かなウクライナ人の息子、この3者をウクライナを抑圧する者としてあげている。詩『無題(チヒリンよ、チヒリンよ)』でもウクライナコサックの過去の栄光と

宝島社新聞広告「世界を敵にまわして、生き残ったヤツはいない。」

  10月24日付の朝日新聞全国版朝刊、読売新聞全国版朝刊に見開き全30段で、ウクライナ国旗のように青い空と小麦を上下にあしらった宝島社の企業広告が掲載された。中央には「世界を敵にまわして、生き残ったヤツはいない」の白抜き文字を入れ、これが広告のタイトルとなっている。  宝島社では、商品だけでは伝えきれない“企業として社会に伝えたいメッセージ”を広告を通して伝えたいという思いで、1998年から企業広告を開始したという。今回の広告の意図について「今日も、地球上で悲惨な戦争や紛争が続いています。人類は、いつまで同じ過ちを繰り返すのでしょうか。『早期の戦争終結を。そして、世界に平和を。』という切なる願いを、国連デーであり、国連軍縮週間にあたる10月24日に強く訴えます。」と同社。 読売新聞と朝日新聞に掲載の企業広告   制作スタッフは、ADKクリエイティブ・ワン能丸裕幸エグゼクティブ・クリエイティブディレクター、同三井明子コピーライター・クリエイティブディレクター、副田デザイン制作所副田高行アートディレクターら。 今年1月の宝島社企業広告 昨年1月の広告 jakuyu.com

朝日新聞夕刊にプリマチェンコ展掲載

   ウクライナの国民的画家として知られるマリア・プリマチェンコ作品の特別展がリビウの国立博物館で開かれている。10月9日付の朝日新聞デジタルで掲載され、なぜか朝日新聞本紙の掲載はなかった。しかし、10月20日付の夕刊で「ウクライナのブリューゲル 戦禍 空っぽの博物館の安らぎ」の見出しで掲載された。デジタル版では有料登録がないと一部しか読めなかったので、以前デジタル版で掲載された記事と全く同じなのかどうか分からないが、朝日新聞本紙だけの購読者としては「よかった」と胸をなで下ろしている。  実はこのデジタル版の記事掲載について、本紙に掲載する予定はないのか、「朝日新聞デジタルお客様窓口」に問い合わせを行った。その時に回答は、「未定となっております。なお、記事の全文の閲覧には、有料コースの登録が必要です。10月18日までの期間限定で、朝日新聞本紙をご購読いただいている方向けに、月額税込500円で6カ月間利用できるキャンペーン・ダブルコースがお申し込みいただける秋トクキャンペーンを開催中です。この機会に是非お申し込みをご検討いただければ幸いです」というものだった。質問したことが掲載につながったかは分からないが、少しは影響を与えたかもしれない。  一番上にアップロードした写真画像はプリマチェンコ画集の表紙の一つ。今のところ画集はウクライナ語版しか日本で手に入れられず、しかもどこの書店も品切れ状態のため、この朝日新聞の記事がきっかけとなり日本語版も発売されるようになればと思う。ロシアのウクライナへの軍事侵攻以降、プリマチェンコの作品はアート業界で再評価され、平和的なシンボルとなっているという。 10月20日付朝日新聞夕刊の一部抜粋   朝日新聞によると、リビウの国立博物館で開かれている特別展は晩年に当たる83-94年の89点を集めた「ウクライナに捧げる」展。プリマチェンコはウクライ北部イワンキウ近郊に生まれ、生涯を地元の農家で過ごした。若い頃、伝統工芸の刺繍に打ち込んで腕前を評価され、のちに絵筆を手にした。生前は知る人ぞ知る存在だったが、死後急速に人気が高まったという。「訪問客に作品を無造作に譲り渡し、散逸したものも多い。死後の98年ごろ、キーウの美術史家エドゥアルド・ディムシツ氏が遺族を訪ね、その価値を見い出した。以後、同氏は約10年かけて、200点あまりの作品を遺族から購

刈谷でウクライナチャリティコンサート

   10月17日、刈谷駅前の刈谷市総合文化センターアイリス大ホールで「ウクライナチャリティコンサート  ~ウクライナに心を寄せて~」が開かれた。地元有志がウクライナをポートする会を結成して主催、刈谷市、刈谷市教育委員会が後援、一般社団法人ウクライナ人道支援ジャクユーサポートが協賛したもの。午後6時半の開場と共に来場者が長い列を作って検温を行いながら入場、開演直前の7時には1階の会場はほぼ満席の900人以上が来場した。  オープニングは、半年前に愛知県下の合唱団などに声をかけて新たに結成した「合唱団かきつばた」が『さとうきび畑』など2曲を披露。約70人全員が着ていたのは、ジャクユーサポートがウェブサイトのトップページに使った絵画作品『大地と空と平和』をアイロンプリントしたTシャツ。この同じ図柄のアイロンプリント布バッグをホール外の通路に机を並べて、ジャクユーサポートの葛西孝久代表理事らスタッフがウクライナへの支援金として1枚1000円で販売。休憩時間や終演後に多数の来場者が立ち寄り、最終的に用意した布バッグ100枚が完売した。  コンサートでは舞囃子、15分間の休憩のあと、ウクライナ民族楽器バンドゥーラ奏者で歌手のカテリーナ・グジーが登場。ウクライナの曲『ウクライナ』(ウクライナ第2国歌)、『母への道』など3曲、日本の曲では東日本大震災復興支援ソング『花は咲く』と『翼をください』の2曲を演奏し歌った。曲のあい間に自己紹介を行い、チェルノブイリ原子力発電所から2.5キロの町で生まれ、生後間もないころに原発事故でキーウに避難、いじめにもあった中で被災した子どもたちでつくる音楽団に所属したことなどを振り返った。その音楽団の海外公演がきっかけとなって19歳の時から活動拠点を日本に移し、日本で結婚、子どももできたと語った。また、子どもたちや高齢者が毎日のように殺されているウクライナの悲惨な現状にも触れ、「ずっと安全、自由、平和的でありますように」と今の願いを強調した。 カテリーナ・グジーとジャクユーサポート葛西代表  ジャクユーサポートが支援の布バッグ販売  カテリーナ・グジーの演奏・歌のあと、彼女も交えてかきつばた合唱団がピアノの伴奏でシベリウスの交響詩『フィンランディア』を合同演奏し、最後に『ふるさと』も合唱した。コンサート終了後、通路のジャクユーサポートコーナーの隣でカ

横濱シスターズの歌うウクライナ国歌

   https://www.youtube.com/watch?v=pJFU-soDQGA   YouTubeで女性3人のボーカルグループ、横濱シスターズがウクライナ語で歌うウクライナ国歌『ウクライナは滅びず』が人気を集めている。今年2月15日の公開以来、日本人だけではなく、ウクライナ人の間にも拡散され、再生回数は71万回数以上に達した。コメントも8000件以上で、日本語は少なく大半がウクライナ語となっているのも驚く。中には2カ国語併記のコメント「Дякую вам за підтримку. Неймовірна вимова та голос. サポートに感謝します。素晴らしい声とウクライナの発音です。ウクライナはきっと勝つことになります」などもある。  横濱シスターズは、オトカゼニュースによると横浜から世界中の人々に歌声で笑顔と元気を届けることを目標としている女性トリオで、R&B、ジャズ、昭和歌謡、アメリカンオールディーズ、ハワイアンなど、幅広い洋楽および邦楽レパートリーを持つ。世界の国歌メドレーや横浜の名曲メドレーなどユニークな取り組みも行っている。2021年9月には、NHK総合テレビでスペシャルジャズライブの様子が放映された。  ウクライナ国歌は、オデーサ市と横浜市の55年以上にわたる姉妹都市関係を祝して歌うことに決めたもの。ラグビーワールドカップ20カ国メドレー、オリンピック開催国19カ国メドレーのほか、フィリピン国歌、ルーマニア国歌も歌って、YouTubeで公開している。もちろん、再生回数が圧倒的に多いのはウクライナ国歌。  このウクライナ国歌の歌声が評価されたのか、8月25日付オトカゼニュースでは「音楽によるウクライナ支援の会」が馬飼野俊一プロデュースによる楽曲『ひまわりは再び』を制作、その英語バージョンを歌うことになり、レコーディングも行われたと報道した。しかし、10月12日発売予定の英語バージョンのCD『Sunflowers Bloom Again』は発売中止となった。  「徳間ジャパンより英語版の発売が中止になり日本語版のみ発売に変更になったと聞いております。英語版を担当した私共としましては大変残念ではございますが、是非今後もウクライナ支援に温かいお気持ちをお寄せ頂けましたら嬉しい限りです。私共はこれからも、また別の形でウクライナ支援

日本の長編アニメ2作品、ウクライナ語字幕でオンライン無料上映

  映像翻訳者を育成する日本映像翻訳アカデミー株式会社(略称JVTA、本社東京)は、ウクライナ避難民である留学生と共に日本のアニメーション作品をウクライナ語に翻訳し上映するオンラインイベント「J-Anime Stream for Ukraine」(共催日本経済大学)で、『ルパン三世 カリオストロの城』と『サカサマのパテマ』(2013年、吉浦康裕)の上映を決定した。また、オンライン上映イベントの開催に向けたクラウドファンディングも開始する。   上映作品は日本アニメを代表する作品で、共にウクライナ語字幕版は初上映となる。「J-Anime Stream for Ukraine」は「コトバで世界を結ぶ」というJVTAの企業ミッションのもと、「言語や異文化を学ぶ学生の活動や将来をサポートすること」などのインターンシップ・プログラムをベースにしたオンライン上映イベント。「世界各地に避難を余儀なくされたウクライナの人々を、ウクライナ語字幕付きの日本アニメで元気にしたい」という願いも込めている。上映作品は、日本アニメの代表作として、世界に発信するに足る高クオリティであること、作品を鑑賞した人が鑑賞後に「希望」を感じることができることを基準とし決定した。 上映作品『ルパン三世 カリオストロの城』 (1979年/ 100分/ウクライナ語字幕/原作:モンキー・パンチ/監督:宮崎駿) 視聴可能地域:欧州国・アフリカ・中東。※一部地域を除く  『ルパン三世』(原作:モンキー・パンチ)劇場版の第2弾。スタジオジブリ作品をはじめ、数多くの作品にて監督を務めた宮崎駿にとって初の劇場監督作品でもある。 『ルパン三世』は漫画アクション(双葉社)で連載が開始され、1971年10月24日から『ルパン三世 PART1』としてTVアニメがスタート。現在までTVアニメシリーズはPART6まで制作、そのほかTVスペシャルや劇場版、スピンオフシリーズなど、時代の空気を取り込みながらその世界を広げている。   上映作品『サカサマのパテマ』 (2013年/99分/監督・原作:吉浦康裕) 視聴可能地域:ウクライナ、ポーランド、モルドバ、ルーマニア、スロバキア、ハンガリー、チェコ、トルコ、ブルガリア  吉浦康裕監督が手掛けたオリジナル劇場用長編アニメーション。吉浦監督は『アイの歌声を聴かせて』(2021)で第45回日本ア

マリア・プリマチェンコ特別展

  ウクライナの国民的画家として知られるマリア・プリマチェンコの作品がロシアの軍事侵攻で25点焼失と報道されたが、彼女の特別展がリビウの国立博物館で開かれている。10月9日付の朝日新聞デジタル版によると、同館は6月に再開したが、収蔵品の多くはロシアの攻撃を避けるため展示できず、その窮状を聞いた個人収集家の協力で実現した。晩年に当たる1983-94年の89点を集めたもので、関心は極めて高く、市民の安らぎの場となっている。8月にゼレンスキー大統領も鑑賞したという。   マリア・プリマチェンコは1909年に北部チェルノブイリ近郊に生まれ、生涯を地元農家暮らし 1997年に死去した。美術手帖によると、独学で美術の道を歩んだアーチストで、カラフルな画風はウクライナ国内で広く知られ、1970年代には切手にもなっている。1937年、パリ万国博覧会で作品を見たパブロ・ピカソは、彼女の作品を絶賛した。1966年にはウクライナのタラス・シェチチェンコ国民賞を受賞。シンプルな構図とカラフルな色彩の絵には、草木や空想が混じった不思議な動物が描かれている。ロシアの軍事侵攻後、彼女の作品はアート業界で再評価され、平和的なシンボルとなっているという。 リビウ国立博物館の特別展=8月22日撮影(朝日新聞)  ウクライナ語のプリマチェンコ画集(一番上の写真)は日本でも販売されていたが、現在はどこのネット販売業者でも品切れ中。Amazonでは代表的作品の複製画、アートポスターを販売しているが、画集は扱っていない。どこかの出版社に日本語版の画集をぜひ発刊してもらいたいと個人的に思う。  jakuyu.com  

TOKYO FMで『日本の小さなウクライナ』放送

    TOKYO FMは10月8日 (土)午前 6時から6時55分まで、TOKYO NEWS RADIO特別番組『日本の小さなウクライナ~ウクライナ避難民の半年~』を放送した。今年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、半年以上経った今も戦火は多くのウクライナ避難民を生み出している。3月2日に日本でも避難民の受け入れを表明、現在は約2000人の避難民が日本で生活をしている。安全で安心な場所での生活。しかし、言葉も文化も、制度も全く違う場所で、何を思い、日々を過ごしているのか。番組では、横浜市にオープンした避難民や日本在住のウクライナ出身者たちがウクライナ語で交流できるカフェ「ドゥルーズイ」を取材、避難民や日本在住ウクライナ人、ウクライナ避難民の支援に当たる方たちから話を聞いている。  進行は後藤亮介氏(TOKYO FM報道・情報センター)。冒頭、日本在住のバンドゥーラ奏者のカテリーナさんがキーウに1人で残っていた母マリアさんの安全を考え、3月に日本に呼び寄せることにしたことを振り返った。マリアさんがキーウを離れ、日本に着くまでの時間は2週間以上で、道のりは簡単なものではなかったという。「一番辛かったのは電車に座る場所がなかったので、11時間も立ったままでした。電車を降りて国境を越えるまで4キロ歩かなければいけない。大変でした。ウクライナのチェックポイントを渡り、さらなホーランドのチェックポイントまで長く歩きました」と避難の道を語るマリアさん。ウクライナで友人たちと歌を歌うことが好きだったが、「今は歌いたいという気持ちより泣きたいという気持ちの方が強い」。  後藤亮介氏は生まれ育った神奈川県にも避難民が来た話しを聞き、横浜市にできた避難民がウクライナ語で話せる交流カフェに行っ たと説明。同カフェは 4月28日に立ち上がったもので、5月12日に訪ねたという。横浜市の職員は、「名称はウクライナ交流カフェ・ドゥルーズイと言います。ウクライナ語で友だちで、ウクライナから避難してきた方、もともと日本に住んでいるウクライナの方と日本の方を繋いで、友だちになってもらえればいいなと名称を付けています。ウクライナの方が母国語で交流、ホッとできる場所をコンセプトにつくっています。日本在住のウクライナの方がいらっしゃるので、避難民の方がここに来てウクライナ語でいろんな相談とか、悩みごと

札幌短編映画祭の審査員特別賞にウクライナ映画

審査員特別賞「ヒューマン」   第17回札幌国際短編映画祭(SSF2022)の応募数は世界95の国と地域から2,712作品で、選び抜かれた81作品(20の国地域)が10月7日から上映されている。そして、6日にコンペティション・ノミネート作品54作品の中から、国際審査員の審査を経てグランプリを含む公式コンペティション主要部門各賞を発表した。グランプリには友情を探し求める孤独な男性のシュールでコミカルな作品、スウェーデンのヴェドラン・ルピック監督の「ダイヤモンド」(約14分)が受賞。審査員特別賞は平和を願い人間の本質を台詞なしで描いたウクライナのハチャトゥル・ヴァシリアン監督の「ヒューマン」(約15分)が受賞した。  ★審査員特別賞 | Special Jury Award   HUMAN | ヒューマン(ウクライナ)| 監督:ハチャトゥル・ヴァシリアン  ー受賞者/監督の作品についてのメッセージ  私たちは昨年の夏にこの映画を作りました。 ご覧の場所は、占領されたヘルソン地域です。 映画の編集には長い時間がかかりました。 そして、つい最近完成したのです。   私はアルメニア人で、子供の頃からウクライナに住んでいます。 私はマリウポリで育ちました。人間の中に人間を見ることができるか、できないか、ではありません。あらゆる制約や文化的な決まりごとを脇に置けば、私たちはとてもよく似ていることがわかるのです。しかし、私たちはそのことを忘れてしまっているのです。 私がこの映画を作ったのは、私の2つの祖国で起こるすべてのことにうんざりしていたからです。自分のルーツに戻りたかったからです。私たちが人生を始めるときの、あのシンプルな真実に。私たちがいつも忘れている真実。それは、私たちは、まず第一に人間であるという真実。そして、私たちは何よりもまず人間であり、人間がすでに死んだ中で、国籍が定着した者たちなだけであるということです。   ドンバスでの紛争については、 2014 年以来続いています。しかし今年、ロシアはさらに踏み込むことを決め、非常に強い抵抗に直面しました。 私の故郷のマリウポリを含め、ドネツク地方の多くの都市が失われました。 しかし、ウクライナはすべての土地を取り戻すため、 ドンバスの状況は非常に難しく、絶え間ない戦いがあります。    ■ 開催概要  名 称:第17回 札

ウクライナ避難少女、日記本刊行を大使に報告

   日本へのウクライナ避難者としては、初となる書籍『ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記』を10月1日に刊行のズラータ・イヴァシコワさんがこのほど、コルスンスキー駐日大使に日本で書籍を出版したことを報告した。また、同書の複製原画展がジュンク堂書店池袋本店とMARUZEN & ジュンク堂書店梅田店書店で10月5日からスタートした。  ズラータ・イヴァシコアさんは、ウクライナ駐日大使と会見後に次のようなメッセージを出した。「駐日大使にごあいさつをさせていただく機会をいただけましたことを心より感謝いたします。半年前までは日本に憧れる、ウクライナの普通の高校生でした。この本を通して、今まで支えていただいたい多くの方に感謝をお伝えしたいと思います。(今回の戦争で)今日できることが、明日できることとは限らないと、実感しました。ぜひ、夢ややりたいことがあったら、今日挑戦してほしいと思います」。  複製原画展の開催日程は次の通り。  ■ 10月5日(水)~11月4日(金)(予定) ■ 場所:ジュンク堂書店 池袋本店  ■ 10月5日(水)~10月23日(日)(予定)■ 場所:MARUZEN & ジュンク堂書店 梅田店    『ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記』は、ウクライナの女子高生が絵と共に綴ったリアルな日記。「あなたはこれから一人で生きていくの」という母のその一言からすべてが始まった。昨日までマンガと小説が大好きな普通の女子高生だったズラータ・イヴァシコワ、母が必死で工面してくれた16万円をもって戦火が広がる故郷から、あこがれの日本を目指す。彼女のウクライナから日本への避難の様子は、TVメディアでも取り上げられた。   書籍の発行・発売は世界文化社で、定価1650円(税込)。売り上げの一部はウクライナ人道危機救援をはじめ日本赤十字社が行う国際活動に寄付する。 jakuyu.com

安城国際交流フェスにジャクユーサポート出展

  市民と外国人住民が触れ合うイベント「ANJOY国際交流フェスティバル」が10月1日、安城市大東町の市民交流センターで開催され、大きな賑わいとなった。ステージ発表のほか、交際交流協会、国際支援団体などのブースも設置。この中にウクライナブースとして一般社団法人ウクライナ人道支援ジャクユーサポートが出展し、寄付・支援を呼びかけた。   ANJOY国際交流のフェスティバルは、外国人住民支援や交流を行う団体「Anjoyともだち」(牧令奈代表)が今年初めて開催した。メーン会場の2階では市内ブラジル人学校の生徒によるダンス、市内ダンススタジオの生徒によるダンス、三河音楽サークルの演奏、市内フラダンスチームのダンスなどがステージで繰り広げられた。また、同会場の壁際にはウクライナ支援ブースのほか、ブラジル食材店・ブラジル人学校ブース、市内ハラルレストランの弁当・食材販売ブース、国際交流協会紹介ブース、国際支援団体紹介ブースなどが設置。このほか、別会場では多言語で会話を楽しむカフェ、中華デザートやトルコデザートを調理・試食するキッチン教室も設けられた。 ステージでダンス教室生徒のダンス  ウクライナ支援ブースはジャクユーサポートが運営。ウェブサイトで公開しているアート作品をあしらって作製した手提げ布バッグ、Tシャツや、10月17日に開催するウクライナチャリティコンサートのチケットを販売、支援金を募った。特にアイロンプリントを使った手作り布バッグ(1000円)は人気で、午前中に用意した3柄各2個がすべて売れた。Tシャツは3柄3枚用意し、午前中に1枚売れた。途中、近くのプラネタリウムを楽しんだウクライナ避難民のルスラン・チェボターロフさん、リディア・ザイエツさん夫妻もブースに立ち寄った。 ジャクユー葛西代表とルスラン・リディア夫妻 ブラジル食材の販売ブース   ウクライナ支援ブースの隣に設営されたハラルフードレストランのブースは、新安城駅南口に店舗を構える「マディナ」が出展したもの。同店はバングラデシュ出身の夫婦が経営しているもので、豊田市久手町に豊田店も出店している。ハラル対応のバングラデシュ・インド料理を提供すると共に、ハラル食材販売コーナーも設けている。従業員がブース対応していたが、昼ごろに子ども2人を連れて夫人も見学に訪れた。日本語学校で学習したという日本語は完璧だが、日本の学