映像翻訳者を育成する日本映像翻訳アカデミー株式会社(略称JVTA、本社東京)は、ウクライナ避難民である留学生と共に日本のアニメーション作品をウクライナ語に翻訳し上映するオンラインイベント「J-Anime Stream for Ukraine」(共催日本経済大学)で、『ルパン三世 カリオストロの城』と『サカサマのパテマ』(2013年、吉浦康裕)の上映を決定した。また、オンライン上映イベントの開催に向けたクラウドファンディングも開始する。
上映作品は日本アニメを代表する作品で、共にウクライナ語字幕版は初上映となる。「J-Anime Stream for Ukraine」は「コトバで世界を結ぶ」というJVTAの企業ミッションのもと、「言語や異文化を学ぶ学生の活動や将来をサポートすること」などのインターンシップ・プログラムをベースにしたオンライン上映イベント。「世界各地に避難を余儀なくされたウクライナの人々を、ウクライナ語字幕付きの日本アニメで元気にしたい」という願いも込めている。上映作品は、日本アニメの代表作として、世界に発信するに足る高クオリティであること、作品を鑑賞した人が鑑賞後に「希望」を感じることができることを基準とし決定した。
上映作品『ルパン三世 カリオストロの城』
(1979年/ 100分/ウクライナ語字幕/原作:モンキー・パンチ/監督:宮崎駿)
視聴可能地域:欧州国・アフリカ・中東。※一部地域を除く
『ルパン三世』(原作:モンキー・パンチ)劇場版の第2弾。スタジオジブリ作品をはじめ、数多くの作品にて監督を務めた宮崎駿にとって初の劇場監督作品でもある。『ルパン三世』は漫画アクション(双葉社)で連載が開始され、1971年10月24日から『ルパン三世 PART1』としてTVアニメがスタート。現在までTVアニメシリーズはPART6まで制作、そのほかTVスペシャルや劇場版、スピンオフシリーズなど、時代の空気を取り込みながらその世界を広げている。
上映作品『サカサマのパテマ』
(2013年/99分/監督・原作:吉浦康裕)
視聴可能地域:ウクライナ、ポーランド、モルドバ、ルーマニア、スロバキア、ハンガリー、チェコ、トルコ、ブルガリア
吉浦康裕監督が手掛けたオリジナル劇場用長編アニメーション。吉浦監督は『アイの歌声を聴かせて』(2021)で第45回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞し、国内外でさらなる活躍が期待されるアニメーション監督。本作は“空想科学漫画映画”と称し、「ヒロインだけ重力の方向がサカサマ」というコンセプトで制作。3Dを積極的に導入し、横軸・縦軸を意識した画面設計・物語導線・舞台装置が詰め込まれた作品。第17回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞、スコットランド・ラブズ・アニメ 2013観客賞及び審査員賞を受賞。
イベント開催に向けたクラウドファンディングは、10月11日から2022年12月2日まで実施する。集まった資金は作品のオンライン上映や、ゲストを招いて実施予定の特別イベントの開催費用などに使用する。現在、ゲストの確定、ウクライナ語字幕の制作、オンラインプラットフォームの作成など、上映に向けての準備をウクライナ人留学生が中心となって行っている。
クラウドファンディングプロジェクト名は「ウクライナ人学生が翻訳した日本アニメを現地の人たちに見せたい」。公開日は2022年10月11日(火)11時で、目標金額100万円。募集サイト:https://readyfor.jp/projects/JASU
「J-Anime Stream for Ukraine」実施概要
公式ウェブサイト:http://stream.jvtacademy.com
上映イベント開催概要
イベント名:J-Anime Stream for Ukraine
開催日時:11月25日(金)7:00~12月2日(金)6:59
(ウクライナ時間の11月25日(金)0:00~12月1日(木)23:59)
開催方式:オンデマンド配信
視聴料:無料
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