10月17日、刈谷駅前の刈谷市総合文化センターアイリス大ホールで「ウクライナチャリティコンサート ~ウクライナに心を寄せて~」が開かれた。地元有志がウクライナをポートする会を結成して主催、刈谷市、刈谷市教育委員会が後援、一般社団法人ウクライナ人道支援ジャクユーサポートが協賛したもの。午後6時半の開場と共に来場者が長い列を作って検温を行いながら入場、開演直前の7時には1階の会場はほぼ満席の900人以上が来場した。
オープニングは、半年前に愛知県下の合唱団などに声をかけて新たに結成した「合唱団かきつばた」が『さとうきび畑』など2曲を披露。約70人全員が着ていたのは、ジャクユーサポートがウェブサイトのトップページに使った絵画作品『大地と空と平和』をアイロンプリントしたTシャツ。この同じ図柄のアイロンプリント布バッグをホール外の通路に机を並べて、ジャクユーサポートの葛西孝久代表理事らスタッフがウクライナへの支援金として1枚1000円で販売。休憩時間や終演後に多数の来場者が立ち寄り、最終的に用意した布バッグ100枚が完売した。
コンサートでは舞囃子、15分間の休憩のあと、ウクライナ民族楽器バンドゥーラ奏者で歌手のカテリーナ・グジーが登場。ウクライナの曲『ウクライナ』(ウクライナ第2国歌)、『母への道』など3曲、日本の曲では東日本大震災復興支援ソング『花は咲く』と『翼をください』の2曲を演奏し歌った。曲のあい間に自己紹介を行い、チェルノブイリ原子力発電所から2.5キロの町で生まれ、生後間もないころに原発事故でキーウに避難、いじめにもあった中で被災した子どもたちでつくる音楽団に所属したことなどを振り返った。その音楽団の海外公演がきっかけとなって19歳の時から活動拠点を日本に移し、日本で結婚、子どももできたと語った。また、子どもたちや高齢者が毎日のように殺されているウクライナの悲惨な現状にも触れ、「ずっと安全、自由、平和的でありますように」と今の願いを強調した。
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カテリーナ・グジーとジャクユーサポート葛西代表 |
カテリーナ・グジーの演奏・歌のあと、彼女も交えてかきつばた合唱団がピアノの伴奏でシベリウスの交響詩『フィンランディア』を合同演奏し、最後に『ふるさと』も合唱した。コンサート終了後、通路のジャクユーサポートコーナーの隣でカテリーナ・グジー自らが自分のCDを販売、記念撮影にも気軽に応じていた。
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