2014年にウクライナのドネツク州で実際に起こったマレーシア航空17便撃墜事件、この事件を背景とした話題の戦争映画『世界が引き裂かれる時』が公開された。監督は同作が長編5作目となるウクライナ人女性監督マリナ・エル・ゴルバチ。配給会社アンプラグドによると、長回しのワンカットや遠近法を効果的に用い、ワイドスクリーンの中で広い空間を舞台にしながら、死が待ち受ける逃げ場のない閉塞感を醸しだしている。6月17日からシアター・イメージ・フォーラムで初公開、順次全国の単館ミニシアターで上映されつつある。愛知県では名古屋シネマテークが7月1日から14日まで上映するが、同館は何と7月で閉館する。
作品はロシアのウクライナ侵攻が始まる直前の2022年1月、第38回サンダンス映画祭ワールドシネマ部門で監督賞を受賞し、続く第72回ベルリン国際映画祭でパノラマ部門エキュメニカル賞を受賞するなど、世界各国で41冠の栄誉に輝く。「ラスト15分は、深まる民族間の衝突、差し迫ってくる戦争の緊迫感に圧倒される。のちに現実となってしまうロシアのウクライナ侵攻を予見させる衝撃の問題作」(配給会社の作品紹介文)。
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