撮影後、ロシア軍に殺害されたリトアニア出身のマンタス・クヴェダラヴィチウス監督によるドキュメンタリー映画『マリウポリ7日間の記録』が6月2日から15日まで、刈谷市の刈谷日劇で上映されている。同作品は4月15日に東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで初公開、その後順次全国各地のミニシアターで上映され、愛知県では5月13日から19日まで名古屋シネマテークで上映された。
監督の遺体と共に帰国した撮影済み素材をもとに製作チームが完成させたドキュメンタリー映画は、ウクライナの戦禍の惨状をありのままに伝えている。廃墟のような街の生きる人々、教会の中で避難生活を送る人々が砲弾の音が絶え間なく響く中で描かれる。時々遠景に打ち込まれたミサイルが横切っていく。バックに流れる音楽は一切なく、戦禍のリアルな映像が続いていくので、見ていると息苦しさを感じてしまう。また、撮影隊の出発を予告する声が入るが、映像ではどこへも出発しない。
昨年5月の第75回カンヌ国際映画祭では特別上映され、ドキュメンタリー審査員特別賞を受賞した。南部のアゾフ海に面したマリウポリは、現在もロシアに占拠されたままなので、映画に映っている人々がどうなっているかは分からない。まさに厳しい現実が今も続いている。
ビルの5階にある刈谷日劇 |
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