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鳳来寺山麓の廃校でウクライナ支援チャリティー展覧会

 鳳来寺山の麓にある廃校となった新城市旧門屋(かどや)小学校で、4月30日から5月7日までウクライナ難民チャリテー展覧会「山本武夫とウクライナ画学生展-ウクライナに思いを寄せて」が開催されている。ウクライナの平和を願って制作を続ける山本武夫さん(85)の作品を集めて、息子の田原市に住む画家山本拓也さん(52)がチャリティー展覧会を企画した。開催にあたっては親交のある安城市の一般社団法人ウクライナ人道支援ジャクユーサポート葛西孝久代表に協力を求めてウクライナの美術大学生の作品を展示、関連グッズなどの販売も行い、売上金の一部を団体に寄付することになった。

 この展覧会を4月30日に1面で大きく掲載した東愛知新聞によると、山本拓也さんは昨年3月から長野県飯田市のアトリエでピエロの絵を描き続ける父武夫さんを見てきたという。「サーカスが盛んなウクライナからピエロを着想。ステージでは人を楽しませる道化師だが、戦禍に遭って表情を曇らせたり、耐えたりする姿を表現した。『戦争への悲しみを表現したかったのだと思う。200点以上を描いていた』と振り返る」。展覧会にはこれら作品の中から35点を厳選して展示。その大半はピエロを描いているが、中には「NO WAR」の文字を入れた作品や、ひまわりを描いた作品もある。

ピエロを描いた山本武夫さんの作品がずらり並ぶ

自画像もピエロの姿

 展覧会は旧門屋小学校の4つの教室を使っており、小さい畳敷きの2教室で21点の作品をデジタルプリントした「ウクライナ画学生展」を開催。これら作品は葛西氏夫妻が日本語教室で教えていたリビウ芸術大学の学生から作品を募ったもので、7人の学生が作品のデータを送ってきたという。「学生は戦禍の中でも羽ばたくコウノトリ、綿が爆発する瞬間など戦争で実感したことを表現」(東愛知新聞)、見る人を惹きつける生々しさがある。

 受付を設けた教室では、山本拓也さんの作品をあしらったアートインテリア、シャツやウクライナ国旗カラーのペンケース・マスクなどのチャリティーグッズを販売、ウクライナウォッカの紹介も行っている。開場時間は午前10時~午後4時(7日は午後1時まで)。校庭ではパン屋などのテント販売も行われており、5月5日を中心に多数の来場が期待されている。

ウクライナ画学生の作品データをブリントして展示

作品の下には学生のコメント

廃校となった旧門屋小学校




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