第95回米アカデミー賞授賞式が3月12日、カリフォルニア州ロサンゼルスで開催され、長編ドキュメンタリー賞にロシアで収監中の反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏を追ったドキュメンタリー映画「ナワリヌイ」が選ばれた。同作品はアメリカで昨年4月に公開、日本では7月に東京のミニシアター3館で初公開、その後各地の映画館で上映された。(授賞式の写真はWOWOW放映時にカメラ撮影)
授賞式では、暗殺未遂事件の直後からナワリヌイ氏や家族、調査チームに密着し、同作を極秘裏に製作したカナダのダニエル・ロアー監督がまずあいさつ。「今日、ここにいない人がいる。それはロシア反体制派のA・ナワヌイリ。今も独房にいる。世界は君のメッセージを忘れていない。独裁や権威主義との闘いを恐れてはならない」。
このあと、ダニエル・ロアー監督と共にステージに上がったナワリヌイ氏の妻ユリアさんが「夫は真実を語ったために収監されました。ただ民主主義を守ろうとしただけなのに刑務所にいます。アレクセイ、あなたと私たちの国が自由になる日を夢見ています。心を強く持ってね」と語った。
スピーチするナワヌイリ氏の妻ユリアさん |
映画「ナワリヌイ」では、飛行機の中で毒殺未遂にあった後にドイツで治療を受け、回復したナワリヌイ氏が事件について調査する様子を追った。最後に同氏は2021年1月にロシアに帰国し空港で逮捕され、詐欺罪などで11年6月の禁錮刑を言い渡された。映画ではどのように撮影したのか分からないが、収監中のナワリヌイ氏も映し出される。
コメント
コメントを投稿