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ウォッカ輸入販売でウクライナ支援へ

 酒販事業「たまにわ酒店」を展開する高浜市の運送会社エーアイエスは、日本初輸入となるウクライナ・リビウの Premium Spirits Brands 社が販売するウォッカ「Vodka Distil No9」を1月24日に発売した。販売にあたっては一般社団法人ウクライナ人道支援ジャクユーサポート葛西孝久代表理事が仲介、日本への輸入を実現した。ウクライナ支援の一環としてウォッカ輸入に漕ぎ着けた同代表理事の思い、ウクライナの販売業者のコメント、ウォッカを使ったカクテル提案などを、NHKが1月26日午後6時10分から情報番組「まるっと!」で放映した。

 エーアイエスのウェブサイトによると、「Vodka Distil No9 」はウクライナ全土で生産されるウォッカの2%にあたる小麦のみを原料でつくられ、丁寧に濾過されたクリアーな味わいの中に繊細な麦の香りを持つ、スモールバッチで生産されているプレミアムウォッカ。。アルコール度数は40度で、容量700ml。小売価格4,680 円(税込)。飲み方として、安城市の「ミクソロジーバー ラトリエ」のオーナーバーテンダー考案のカクテル3種類を提案している。

 「戦火の影響による停電等で十分に工場を稼働できない中、限られた製造時間で造られたこの魅力的なウォッカを、皆さまのお手元にお届けし楽しんで頂く事を目標に昨年4月から交渉を進め、1月24日から販売を開始することになりました」とエーアイエス。今回の販売ではウクライナ支援として、売り上げの一部をウクライナへ寄付するチャリティーを行うという。販売開始日は1月24日午前10時で、エーアイエス 酒販部 「たまにわ酒店」オンラインサイト及び店舗で販売。発送開始日は1月26日で順次全国に発送する。現在卸売免許申請中で、近日中に取得する見込みのため、小売店には受注のみの対応となる。

NHKでは昨年末空港に到着したウォッカを撮影

ウォッカのカクテルも紹介(顔写真は葛西氏)

 NHKの「まるっと!」では、昨年末に中部国際空港の倉庫に到着した576本のウォッカをエーアイエスのトラックで取りに行く様子を映像で流し、次のように紹介した。「愛知県安城市に住む元教師の葛西孝久さん・不二惠さん夫妻。退職後は、ウクライナで12年間日本語を教えるなどしてきました。ロシアのウクライナ侵攻から来月で1年。先行きが見えない中、日本から支援を続けてきた葛西さんたちは、いま、送るのではなく、受け取ることで助けになればと考えています。架け橋となるのは、葛西たちの思い出のお酒ウォッカです」。

 このあと番組では、到着したウォッカを前にした葛西氏の言葉「長い道のりでした。本当はキーウで飲んでいたかったですね。日本に持って来られたので、日本のみなさんにも知ってもらって、支援していただけるとありがたい」を紹介。また、販売開始に当たってスマホでウクライナの業者にも連絡、この業者は「戦っている人を支えるためにビジネスで経済を支えていかないといけません。私たちは品質をとても意識していて、かわいそうだからではなく、商品の質が高いから注文してもらいたい」と語った。NHKらしく葛西氏に同行したエーアイエスの関係者の紹介はなかったが、最後に「たまにわ酒店」で販売開始したことは告知した。

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