1日10日付東京新聞夕刊で、「ウクライナで高まる民族意識」というタイトルの企画ベージが掲載された。共同の文字が入っているので、共同通信が発信したニュース記事に基づいたものとみられ、沖縄タイムズのウェブサイトでも同じタイトルの有料会員限定記事が表示される。東京新聞の前文には、「ロシアがウクライナへの侵攻を開始して10ヶ月余りがたった。『歴史的一体性』を主張するロシアのプーチン大統領の思いと裏腹に、対ロシアで団結を深めるウクライナ国民。ロシアとの違いを強調し、独自文化を見つめ直している」とある。
記事で掲載しているのはバレエとボルシチ。バレエでは、「大国ロシアの影で自国文化が抑圧されてきたとの思いは強い」と指摘。リビウの国立歌劇場では軍事侵攻開始後、作曲家チャイコフスキーのバレエ「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」など、ロシアに関連する作品の上演を中止したという。代わって力を入れるのは、「国民的詩人タラス・シェフチェンコらの作品を基にする演目だ」。ボルシチについてはユネスコが昨年7月に「緊急保護が必要な無形文化遺産」に登録した。仕掛けたのは有名シェフのエウヘン・クロポテンコ氏で、記事では「ソ連がウクライナから多くを奪った。伝統料理を復活させたい」という同氏のコメントを掲載。経営するキーウのレストランでは、ソ連以前の伝統料理を現代風にアレンジしているという。
このほか、記事では取り上げられていないが、ロシア語も話すバイリンガルの国からウクライナ語中心に国に変わりつつある。東京新聞の図表(上に転載)の通り、都市の表記もロシア語の「キエフ」、「オデッサ」、「ハリコフ」からウクライナ語の「キーウ」、「オデーサ」、「ハルキウ」を使って欲しいと要望、日本のマスコミなども一斉に変更した。ゼレンスキー大統領のファーストネームも、ロシア語の「ウラディーミル」ではなく、ウクライナ語の「ヴォルディミル」が一般的に使われるようになっている。同大統領はもともとロシア語圏で育ち、ロシア語テレビドラマでスターになったが、今は外に向けてはウクライナ語でしか話さないようだ。
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