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国立歴史公文書館へ徳島県阿波和紙を提供、ウクライナ文化の保存支援

 

 徳島県では、古文書修復に必要な紙をロシアから調達することが困難となったリヴィウのウクライナ国立歴史公文書館へ修復紙として世界的に評価の高い「阿波和紙」を提供、ウクライナ文化の保存を支援すると発表した。目録の贈呈は12月8日、セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使、徳島県酒池由幸副知事が出席して在日ウクライナ大使館で行われた。

 2月のロシアによる攻撃から現在に至るまでウクライナ全土は非常に厳しい状況にあり、ウクライナ国立歴史公文書館も例外ではなく、保有する古文書の修復のために必要な紙をロシアから調達することが困難となっている。伝統的な原料(こうぞなど)で作られた和紙は、丈夫かつ柔軟性があり、酸化に対する長期保存性に優れており、修復紙に必要な高い品質を有している。中でも阿波和紙(アワガミファクトリー製品)は、製造技法を継承する伝統文化の維持とともに、世界に向けたPRも積極的に行っていることから、海外への出荷実績が豊富にあり、ウクライナ国立歴史公文書館より阿波和紙を指定して徳島県へ支援の依頼をもらったという。

(左)修復を要する古文書、(右)今回提供する阿波和紙

 ウクライナ国立歴史公文書館への阿波和紙の支援では、12月21日に在ポーランドウクライナ大使館で阿波和紙400枚(提供する和紙の一部)を手渡し。その後、12月末(予定)に残りの阿波和紙(8100枚)を在ポーランドウクライナ大使館に輸送後、大使館からウクライナ国立歴史公文書館(リヴィウ)へ輸送する。

 お問い合わせ先 : 徳島県庁文化・未来創造課ダイバーシティ推進課

jakuyu.com


    



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