12月17日・神奈川県民ホールでの公演を皮切りに、バレエ「ドン・キホーテ」、「新春オペラ・バレエ・ガラ」、オペラ「カルメン」、オーケストラ「第九」、合計26公演を1月15日まで全国14都市で行う予定のウクライナ国立歌劇場。戦禍のウクライナで今なお舞台に立ち続け、ウクライナの芸術を守り続けているアーティストたち総勢約200人の来日が迫ってきた。
2月からのウクライナ情勢によって、ウクライナ国立歌劇場に所属するメンバーの半分以上が国外へ避難した。 その後、芸術活動を続けてほしいという政府からの依頼や、芸術を愛するウクライナ国民からの強い要望を受け、劇場地下の防空壕に入ることのできる人数を考慮し客席数に制限を設けつつ、5月より公演を再開した。11月には電力供給が不安定な状態ではあったが、日本公演でも上演予定のオペラ「カルメン」、バレエ「ドン・キホーテ」をはじめ、約13公演を開催。同時に、日本公演に向けたリハーサルも行っている。
一方で、 来日への影響も少なくない。現在、ウクライナ国内で来日に向けたビザの発行が困難なため、隣国のポーランドまで赴き、約200人分のビザ発行を行っている。さらに、キーウでは空港が機能していないため、来日時には一度全員でポーランドへ向かい、日本へ飛び立つ予定である。このような状況下ではあるが、多方面からの支援・協力をもらいながら、来日に向け準備を一つ一つ進めているという。
日本公演で「ドン・キホーテ」、「パキータ」で主演予定のウクライナ国立バレエのプリンシパル、オリガ・ゴリッツァから、日本に向けて次のメッセージが届いた。「侵攻開始時はウクライナ国外に避難していましたが、今はキーウに拠点を戻し、大好きなウクライナ国立歌劇場で日々レッスンや公演を行っています。日本では7回ほど公演をしたことがありますが、日本のお客様からは芸術に対する理解や感謝の気持ちが伝わってきます。日本のお客様の前で再び踊るのが今から本当に楽しみです。」
■ウクライナ国立バレエ「ドン・キホーテ」=12月17日(土)神奈川県民ホール、12月18日(日)東京国際フォーラム、12月26日(月)、12月27日(火)東京文化会館ほか、山形、秋田、福島、千葉、埼玉、群馬、静岡を含む全国9都市で公演予定。
■ウクライナ国立歌劇場管弦楽団「第九」=12月28日(水)横浜みなとみらいホール、12月29日(木)、12月30日(金)東京オペラシティにて開催予定。
■ウクライナ国立歌劇場「新春オペラ・バレエ・ガラ」=1月3日(火)東京国際フォーラムにて開催予定。
■ウクライナ国立歌劇場「カルメン」=1月6日(金)、1月7日(土)東京文化会館、1月8日(日)フェスティバルホール(大阪)ほか、和歌山、長野、愛知、高崎を含む全国7都市で公演予定。このうち愛知は1月9日(月・祝日)に名古屋市の愛知県芸術劇場大ホールで行う。
公演情報・チケット購入は光藍社ホームページから https://www.koransha.com/
【22年12月開催】ウクライナ国立バレエ「ドン・キホーテ」PV
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