AmazonでKindle版の『タラス・シェフチェンコ風景画集』を見つけ、300円でデータをダウンロードした。画集は個人ではなく歴史画愛好会の編集。序文は日本語であるが、後ろのページに掲載されているタイトル一覧はすべてウクライナ語で、ちょっと読めないのが難点。もう一つ、表紙のように縦長に風景画がレイアウトされており、大半を占める横長の絵も90度ひっくり返った状態でしか見えないという難点もある。タブレットでは本体をひっくり返せばいいだろうが、デスクトップパソコンではそういうわけにはいけない。それら欠点を除けば、300円でシェフチェンコの風景画が59点も家で鑑賞できるのは素晴らしい。
タラス・シェフチェンコ(1814-1861年)はウクライナの国民的詩人として知られるが、もともと画家としてスタートした。風景画集序文では次のように記載している。「農奴の家に生まれ孤児となった彼は、その美術的才能を地主に認められたことで画家への道を歩むことになる。しかし、美術を学びながらも詩人としての才能を発揮し、ウクライナ語による優れた詩を作り出した。しかしながら、ウクライナ・ナショナリズムを称揚するかのような彼の作品は、ウクライナがロシア帝国の支配下にあった当時は危険視され、投獄されてしまう。罪人となった彼はアラル海沿岸を巡ることになり、そこでも多くの優れた絵画を残すことになった。」
風景画集では、前半部分がキーウなどウクライナの風景を描いた絵で構成している。後半部分は、アラル海沿岸の中央アジアの風景を描いたものとなっている。
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