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カテリーナに聞く民族楽器バンドゥーラ

 一般社団法人ウクライナ人道支ジャクユーサポートが後援する「ウクライナチャリティーコンサート」は、いよいよ10月17日に刈谷市総合文化センターアイリス大ホールで開催される。出演するのはウクライナ出身のバンドゥーラ奏者で歌手のカテリーナ・グジー。ウクライナの民族楽器バンドゥーラはどんな楽器なのか、日刊ゲンダイDIGITALでは9月14日に公開した暮らしニュースの記事でカテリーナ・グジーに詳しく聞いている。ここでは、コンサートの予習も兼ねて一部抜粋して紹介してみた。

「バンドゥーラは弦が65本あります。すべての楽器の中で一番弦の数が多い弦楽器です。重さは8キロあります。12世紀ごろ、2、3キロの小さいものを目の不自由な男性が語りながら奏でていたのが最初で、日本の琵琶に近いといわれています」。

「バンドゥーラを作っているのは世界ではもちろんウクライナだけで、2つしかないバンドゥーラを作る工場は戦争で壊されてしまいました。しかも、楽器の作り手までが戦争に駆り出されています。今後、バンドゥーラの製造はどうなってしまうのか」。バンドゥーラはいくらくらいするものなのか。ウクライナ国内では初心者向けは10万円から15万円。プロ仕様になると、カスタマイズされて倍にも3倍にもなるという。値段はともかく、製造できなくなったらバンドゥーラという文化そのものを継承できなくなるわけだが。

 カテリーナは毎日大事にバンドゥーラを背負って全国を飛び回っている。最近は移動が激しくて楽器が悲鳴をあげることもあるという。「ウクライナに似ている寒冷な北海道から、暖かい沖縄に急に移動すると気温差で楽器がびっくりしてチューニングが狂います。木製の繊細な楽器なんです。反対にケースから出さず動かさないでいると弦が切れ木が割れることもあります」。海外公演の場合は機内に持ち込む。その分、飛行機代がかさむ。「私の隣の席に置くので1人分の追加料金を払っています。楽器は機内食を食べませんが」。

 詳細なインタビューの掲載されている日刊ゲンダイDIGITALの記事のアドレスは次の通り。 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/311320


 10月17日のウクライナチャリティーコンサートは、開場が午後6時半からで午後7時に開演。入場料は999円(中学生以下無料)で、全席自由。

 チケット購入申し込み先 : support@jakuyu.com  (①氏名、②携帯・メールなどの連絡先、③希望枚数をご記入ください。チケットはコンサート当日に受付にてお渡しします。)

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