ANN系列の北海道テレビ放送は、9月4日(日曜)午前10時半から11時までの30分間、HBS制作テレメンタリー2022『戦火 逃れて』を放映する。2歳の時、そして78歳でと2度もロシアに故郷を奪われたウクライナ難民の日本人男性の数奇な運命をとり上げる。テレビドキュメンタリー「テレメンタリー」の放映はテレビ朝日が土曜の早朝4時50分からで、系列のメ~テレが日曜の26時半からとなっており、『戦火 逃れて』も同時間帯に放映されることになっている。
今年3月、1人の男性が北海道・旭川空港に降り立った。彼の名前は降籏英捷(ふりはた ひでかつ)さん78歳。降籏さんはサハリン残留日本人で、2歳のとき終戦を樺太(今のサハリン)で迎えるも、ロシアの樺太侵攻で故郷を失った。その後、日本に帰国できないまま20代でウクライナに移住し、50年近くウクライナで暮らしていた。その彼が今度はロシアの侵攻から逃れるため、命からがらウクライナを脱出、日本サハリン協会の援助によって旭川の妹のもとに避難することができたのだ。
ウクライナ侵攻という21世紀に起こると誰もが信じられなかった悲劇に、名もなき、罪もない日本人が巻き込まれた。そして、彼はロシアに故郷を奪われるというのが2回目という事実。1度目は1945年のソ連の樺太侵攻で、2度目は今回のウクライナ侵攻という数奇な運命。日本語が話せない降籏さんがカメラに語った。「戦争はいやです。でも私たちのゼレンスキー大統領が言っています。『光は闇に勝つ 善は悪に勝つ』と」。ウクライナから避難してきた彼の姿を通して「戦争」と「平和」を考える。
メ〜テレは9月4日・日曜、26時半から放映される。
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