名古屋市錦通東新町のミニシアター、名演小劇場は7月29日からイタリア映画「ひまわり HDレストア版」を緊急上映すると発表した。ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニが競演したヴィットリオ・デ・シーカ監督の名作で、有名なひまわり畑のシーンがウクライナで撮影されたことも知られている。今回、興収の一部は人道支援に充てられる。HDレストア版は最新技術を使って日本で修復したもので、画面上の傷を除去して明るさや色の揺らぎなどの症状を改善、音響に関しても雑音を除去、オリジナルに近い仕上がりになっている。
ひまわりは1970年に日本ヘラルド映画が日本で公開、大ヒットを記録した。2020年に日本劇場公開50周年を記念し、映画配給会社・アンプラグドがレストアしたデジタル素材で「ひまわり50周年レストア版」として再び全国公開した。しかし、コロナ禍の公開となり注目が集まらなかったが、今年2月にロシアがウクライナに軍事侵攻したことから、撮影地のひまわり畑がウクライナであるとSNSで情報発信、3月から緊急上映を開始した。そして、当初の上映決定場所が数日間で10倍までに拡大、現在も全国各地の劇場、自主上映会で上映が続いている。
アンプラグドのスタッフが緊急上映に寄せての文章で、主人公が夫を探しに行くひまわり畑のシーンでのあるセリフを引用、「ひまわりは第二次世界大戦の悲劇を描いた映画だが、今起きている事と非常に強い共通性を感じました」とコメントしている。そのセリフとは------。「イタリア兵とロシア兵が埋まっています ドイツ軍の命令で穴まで掘らされて ご覧なさい ひまわりやどの木の下にも麦畑にも イタリア兵やロシアの捕虜が埋まっています そして無数のロシアの農民も 老人 女 子供」。
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