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世界ふれあい街歩き「キーウ特別版」

   NHK総合放送では6月14日、午前0時25分から1時半まで「世界ふれあい街歩き<ウクライナ キーウ特別編>」を放映した。2019年に戦禍前のウクライナのキーウ(キエフ)を歩いた番組を再放送したもので、深夜放送だったのにも関わらずネットなどで話題を呼んだ。

 ナレーターはイッセー尾形。市電の走る旧市街地、路上でのヒマワリ売り、当時使われた装甲車、緊急車両も並ぶチェルノブイリ博物館、ドニエプル川にかかる新しい橋、露店の並ぶアンドレイ坂、公園での22弦のバンドゥーラ演奏、反政府デモ隊の病院になった聖ミハエル黄金ドーム修道院などをゆったりと街歩き。街が一望できる橋のそばには巨大なウクライナとロシアの友愛アーチが設置されているが、中央に黒いヒビが入れられており、放映時すでに両国の関係は険悪な状態に陥りつつあったことがよく分かる。街歩きでは東部軍事衝突の戦死者の写真を並べた壁を映し、帰還兵によるピザづくりの子ども教室にも訪問した。

 再放送の番組終了後、イッセー尾形が画面に現れ、放映から3年経ったキーウの現在の状況について簡単に説明。アンドレイ坂は露店がなくなりひっそりした坂道となり、聖ミハエル黄金ドーム修道院にはロシア軍の壊れた戦車が残されるなど、穏やかな日常が一変してしまった現在のキーフの姿も写真で紹介。さらに、ピザづくりの子ども教室はロシア軍侵攻で即閉鎖、帰還兵は再び戦地に向かい、責任者の1人は戦死、バンドゥーラを演奏していた男性は53歳で軍事訓練を受け始めたと説明。「1日も早くウクライナに平和が戻ることを祈っています」というイッセー尾形の言葉で特別編は終了した。

 ネット上ではこのキーウ特別編が深夜放映だったこともあり、再放送を望む声も高まっている。ゴールデンタイムなど多くの人が視聴できる時間帯に再放送してもらいたいと思う。


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